【書評】髙橋一生さんが主演を務める『億男』を読んだ感想!~お金と幸せの答えとは~
こんにちは!
大学ではマクロ経済学を専攻していたたけしです。
早速ですが、皆さんはお金と幸せはどういう関係があると思いますか。
おそらくこの記事を読んでいる方の多くは、お金があったとしても必ずしも幸せにはなれないと考えていると思います。
お金があったら周りを疑うようになったり、謎の死を遂げたりする話が印象に残ってるからかもしれません。
でも、お金持ちになれば今の生活のほとんどの問題は解決できるはずです。
「今日仕事めんどくさいし、嫌だなぁ。」、
「あまり旅行とか行けない。。。お金があったらもっと楽しい生活ができるのになぁ。」
でも、問題が解決されたからといって、幸せになれるとは思っていない。
では、お金があって問題が解決されても幸せになれないなら、本当の幸せとはどのように手に入るのでしょうか。
今回は、そんなお金と幸せの関係について描いた川村元気さんの『億男』を読んだので、簡単に内容の紹介と感想を書いていきたいと思います。
※ネタばれなし。
内容
川村元気さんの『億男』はチャップリンの映画の言葉から話が始まります。
「人生に必要なもの。それは勇気と相続力と、ほんの少しのお金さ」
しかし、実を言うとこのセリフを書く前に、チャップリンは年間約9億円のお金を手に入れる契約をしているのです。
その契約をしていながらも彼はこのセリフを書いているということになります。
彼は年間9億円の契約をした時、果たして幸せだったのでしょうか。
この本の主人公「一男」は、奥さんと娘さんがいる、よくある平凡な暮らしをしていたサラリーマンでしたが、あるとき多額の借金を肩代わりすることになります。
そこから、朝から晩まで働き詰めるようになる一男は、とあることからお金とは何か、幸せとは何かの答えを探す旅に出ることになります。
旅を続ける中でますます混乱していく一男が最後にどのような答えを見つけるのか、最後まで目が離せない内容です。
感想
はっきり言って、めちゃくちゃ引き込まれる内容の本でした。
約230ページを2日で一気に読みあげてしまいました。
この本は自分のお金に対する価値観を見つめ直す機会を与えてくれます。
僕たちはこの現代に生きている限り、お金から逃げることはできません。
それこそ「お金=汚いもの」と考えている人やお金で幸せは買えないと思っている人でさえも、お金がないと生きていくことはできないのです。
生まれてから死ぬまで関わらざるを得ないお金、じゃあお金とはいったい何なのでしょうか。
僕はお金は「信用」を数値化したものであり、「選択肢」を与えてくれるものだと考えています。
例えば、有名な芸能人が「これすっごく良い!」と紹介した物は飛ぶように売れます。芸能人の信用がお金になっているのです。
ブランド物の洋服は値段がとても高いです。ノーブランドのものより品質に信用がある、また、周りの人から高く評価される信用があるから値段が高くなります。
このようにお金は信用が数値化されているのです。
そして、お金は「選択肢」を与えてくれます。
僕の家族はお金がなくなってとても苦労しました。
僕の父は零細企業の社長でした。家族はなに不自由なく生活をしていましたが、僕が高校3年生の時くらいから徐々に父の年収が落ちていきます。
その結果、家計はどんどん苦しくなっていきます。
お金っていうのは人の性格を余裕で変えます。
僕の家族は、僕が大学生の時に一度ほぼ崩壊しています。
僕は大学教授になりたいという夢を諦め、大学を卒業後すぐに働き始めました。
今は実家の家計を支えながら、投資などで自分の資産を増やしています。
そんな中で僕はこう思うわけです。
「お金さえあれば僕は大学教授になる夢を諦めなくてもすんだかもしれない。それどころか親にあんな苦労をさせなくてすんだかもしれない。逆に言えば、そういう選択肢をお金があれば手に入れることができるんだ。」
もし自分の親がガンになって治療に1億円必要となった時、お金がなければ諦めるしかありません。
もし大震災が起きて家も資産も何もかも失った時、お金がなければ元の生活を取り戻すこともできません。
お金は選択肢を与えてくれるのです。
ということで、僕はそんな風にお金について改めて考えてみましたが、皆さんはお金についてどのように考えているでしょうか。
もしかしたら小説を読んだら今のお金の考え方が大きく変わるかもしれません。
最後に
今回は川村元気さんの『億男』について書いてみました!
少し難しいことを書いてしまいましたが、そこまで深く考えなくても物語としてもとても楽しいです。
最近読んだ中でもおすすめの本となりました。
ちなみに、『億男』は2018年秋に髙橋一生さん主演で映画化されるみたいです。
映画では高橋さんが役をどう演じるのか、映画はこの物語をどう表現するのか、とても楽しみです。
たけしでした!