【書評】赤川次郎『三毛猫ホームズの怪談』を読んだ感想~推理小説と猫が好きな方へおすすめ~

こんにちは!

仕事が忙しかった去年の5月、猫のお菓子「チャオチュール」の曲を毎日聞きながら帰宅していたたけしです。

深夜1時にチャオチュールを歌いながら成人男性が帰っていたら通報ものですが、なんとか逮捕されずに都内に住んでいます。

そんなわけで僕は逮捕されていませんが、「逮捕」といえば「事件」、「事件」といえば「謎」ですね。今回は赤川次郎さんの『三毛猫ホームズの怪談』を読んだので、簡単な紹介と感想を書いていこうと思います!

※ネタばれはありません。

 

本の内容

三毛猫ホームズの怪談』は「三毛猫ホームズ」シリーズ作品のうちの一つで、主人公で刑事の"片山"と、その妹"晴美"さん、そして2人の飼い猫の"ホームズ"にスポットを当てたミステリー小説です。

この作品は、片山さんの同僚の刑事がとある団地に引っ越したとのことで、片山さんと晴美さんの2人でその引っ越し先に遊びに行くところから話が始まります。

まあ、名探偵コ○ナンでもそうですが、ミステリー小説で主人公がどこかに遊びに行くということは、残念ながらもう事件が起きることは確定しているわけです。もはや歩く死神なのです。

というわけで、例に漏れず片山と晴美さんが遊びに行った先で不可解ないたずら、そして殺人事件が起きます。

片山と晴美さん、そしてホームズは次々に起こる事件と深まるばかりの謎に直面するのですが、まるで猫のお化けが出ているんじゃないかと疑いたくなるものもあります。

そんなお化け説がまことしやかに囁かれながらも、3人が事件解決に向けて活躍する。

といったお話になっています。

 

感想

ぶっちゃけ僕はこれまで「三毛猫ホームズ」シリーズは読んだことがなく、この『三毛猫ホームズの怪談』が初めてとなりました。

作者の赤川次郎さんについて少し調べてみましたが、赤川さんは中学時代に『シャーロック・ホームズの冒険』を読んで小説を書き始めたそうです。

その後、高校を卒業し、一般社団法人へ就職。機会工学の雑誌掲載する論文を校正する仕事に従事しながら小説を書き、1976年の「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビューされたのが、小説家デビューだったそうです。

…すごくないですか?

サラリーマンをやりながら小説を書くって相当エネルギーあると思うんですよね。

しかも1970年代とか今のブラック企業が可愛くなるくらいブラックだったはずです。ブラックというよりおそらく漆黒、、、漆黒企業ですよ。
※赤川さんが勤めていた社団法人が漆黒企業だったかは不明です。

そんな赤川さんが書いた『三毛猫ホームズの怪談』ですが、文章を校正する仕事に従事していたからなのか、とても読みやすい文章で書かれています。人物やその人たちの動きが丁寧に書かれており、その場の光景がイメージしやすいです。

内容としては、僕が驚いたのは飼い猫のホームズさんの頭の良さです。

たまにテレビで「この犬は頭がよくて計算ができるんですよ」と言って、紙に書いた足し算や引き算の結果を犬が答えるなんて内容が放映されていますが、ぶっちゃけ人語を理解し、謎を次々解き明かしてしまうホームズさんの足元にも及びません。

あの犬たちには、まずは事件の1つや2つくらい解決してから出演していただきたいところですね。

そんなわけで、「三毛猫ホームズ」シリーズと呼ばれるくらいですから、猫のホームズが大きく活躍します。そんな中でも猫の自由奔放さ、時折見せる可愛さみたいなものを感じることができるので、猫を飼っていたり、好きな方は共感できるポイントがたくさんあるかと思います。

また、ミステリーの方は最後まで謎がわからず、わくわくしながら読めます。ただ、今思えば、めっちゃ頑張れば、人物相関図とか状況整理資料とか作成すれば、謎を自分で解き明かすことも可能だったのではないかと感じています。

……普通におこがましいですね笑

適度にヒントがちりばめられているので、本を読みながら主人公と一緒に犯人を推理してみるのも面白い本だと思います。

僕は盛大に推理を外しましたが。

 

まとめ

ということで、今回は赤川次郎さんの『三毛猫ホームズの怪談』を読んでみた感想を書いてみました!

最後まで深まるばかりの「謎」と、それを解決していく三毛猫「ホームズ」。

推理小説と猫が好きな方には最高の小説だと思いました。

また、とても読みやすい文章で、コミカルに書かれており、これまで推理小説をあまり読んでこなかった人も始めての推理小説(ミステリー小説)としてこの一冊を選んでみるのはありだと思います。

是非、読んでみた方は感想お待ちしているので、コメントいただければと思います!

 

ということで、たけしでした!